防水工事について
今回は防水工事についてお話ししたいと思います。
防水工事とは外壁ではなく、屋上やベランダの床の部分の工事です。住宅やマンション等に使用されることが多い工法として、ウレタン塗膜防水・FRP防水・塩ビシート防水等があります。
瓦屋根ではない、ルーフバルコニー等の平らな屋根の場合は外壁工事よりも重要な箇所で、定期的にメンテナンスをしないと雨漏りに直結してしまう箇所なので、劣化が見え始めたら、雨漏りしていなくても早めの対処をオススメします。目安としてウレタン・FRP防水で7-10年、塩ビシート防水ですと15年くらいがメンテナンス時期の目安となります。
但し、現状がコンクリートの場合は、雨漏りしていなければ逆に防水工事をしない方が良い場合もあります。
それは現状が防水施工されていないコンクリートの床で、雨漏りが発生していない場合の状態の時です。
理由は、コンクリートの床はそのほとんどが2層構造になっており、床の下には空間があり、そこに溜まっている湿気が日中に床から蒸発する構造となっています。床面を防水材で塞いでしまうと、湿気の逃げ道が無くなってしまいます。
しかし湿気の蒸発する力は強いので下から防水面を押し上げ、塗膜の膨れや割れが発生してしまうのです。特に塗料で施工するウレタン防水やFRP防水はこの現象が起きると、膨らんだ部分の塗膜が薄くなり、割れが発生し、防水の意味がなくなってしまいます。塩ビシート防水も膨らみが発生する場合もありますが、シートが非常に破れにくい素材の為、割れる恐れはありません。
このような理由から、防水工事が必要な箇所には塩ビシート防水が良いと思われます。